「よーし、俺だってもっと高く飛ばしてやる!」
すると、水瀬くんはムキになってシャボン玉を吹き始めた。
でも欲をかこうとすればうまく出来ないもので、連なった小さな泡はすぐに弾けるばかり。
「あれっ?おかしいなーっ」
悔しがるそんな横顔を見て、ふと、思い出す。
小学生の頃、ハルくんと同じような対決をしたことを。
ふたりで意地になって、何度も何度も吹き続けたんだっけ……。
……。
やっぱりあたしは、何をしてもハルくんと重なっちゃう。
あたしの経験と想い出は、ほぼハルくんとで作られてるんだ……。
こんなのって悔しすぎるよ。
ハルくんはあたしとの思い出なんて忘れてるはずなのに。
あたしだけハルくんとの思い出に縛られてるなんて。



