それはきっと、君に恋をする奇跡。



「い、いいって……」



そもそも問題はそこじゃなくて、そんな気分じゃないし。



「ほら、やってみろって」



断ったのに、強引にストローを握らせる水瀬くん。



「えっ……う、うん……」



間接キス、は気になるけど、それを理由に断ったらいらないことをツッコまれる気がして。


勢いよく液にストローを突っ込んでから、それを口にくわえて吹いた。



「あれっ!?」



けれど液体は玉にならず、ボタボタっとアスファルトに零れてしまう。


どうしてっ!?



「へったクソだな~」



ケラケラと笑われる。


……ムッ。



「だ、だって久しぶりなんだから仕方ないじゃんっ」


「吹き方が雑なんだよ。もっと優しく吹けって。ほら、こんな風に」



すると水瀬くんはお手本を見せるように宙に軽く息を吐き出した。