イタズラな笑みを向けてから、再びストローを口にくわえる水瀬くん。
その先端からは、次々に生まれる虹色の玉。
…………ほんと、お気楽な人。
悩みなんて、なんにもないんだろうなあ。
水瀬くんの不機嫌な顔とか、怒った顔も見たことがないし。
いつも楽しそうに笑ってる。
それに比例するように、水瀬くんに集まる人たちも笑顔が絶えない。
水瀬くんの周りは平和なオーラであふれてる。
大好きだった人に裏切られて真っ暗闇にいるあたしとは大違いだよ……。
「陽菜も、やる?」
おもむろに差し出されたストロー。
「え……?」
あたしが……?
しばらくそれを見つめたまま動きが止まる。
だってこれは今まで水瀬くんが吹いてたストロー。
つまり、間接キス……



