それはきっと、君に恋をする奇跡。



きっと、今日も蒼は学校を欠席している。


あたしも人のことは言えないけど、明日からはちゃんと行ける。


菜々さんとたくさんハルくんの話しをして、少しだけ気持ちの整理もついたから。



だけど、蒼は……。



"ハルくんがいない桜園高校になんて来た意味ない"


そう思っていた時期の自分を思い出す。


ハルくんのために……あたしを見守るために桜園高校に入った蒼は……。


ハルくんがいなくなった今、その意味を見失いかけているはず。


同じ想いをしたあたしだから、気持ちはよくわかるの……。



蒼の家は、6階建てマンションの3階だった。


チャイムを押しても応答はない。


昨日、菜々さんから聞いて初めて知った。


蒼はお母さんとふたり暮らしをしていること。


思えば……あたしのことを聞いてくれるばかりで、蒼のことは何も知らなかったな……。