それはきっと、君に恋をする奇跡。



桜園高校に行くのはお前だろっ……。


なに諦めたようなこと言ってんだよっ……。


俺は、遥輝が絶対に治るって信じてるのに。


お前がそんなんでどうすんだよっ……。



「……んなの断る!」


「蒼っ!!」


「迷惑ってわかってるならやめてくれよ!」


「……」


「そんなこと二度と言うな!」



俺は荒々しく放つと病院を後にした。





その夜だった。



『蒼くんっ……遥輝が……っ』



……容体が急変したとの電話をもらったのは。



遥輝には"菜々さん"という6歳離れた姉がいて、なにかあればいつも連絡をくれていた。



「遥輝……っ!!!!」



俺は病院に駆け付けた。



……急変ってなんだよ。

昼間はあんなに元気そうだったじゃねえか!



遥輝は処置室に移動し、医師だけがせわしなく動いていた。


副作用で苦しむ姿とはまた違い、ベッドの上で動かない遥輝に足がすくんで体がガタガタ震えた。