それはきっと、君に恋をする奇跡。



掃除メンバーはもう引きあげ、玄関にはあたしと久保先輩だけ。


掃除したばかりだというのに、足元には外から舞ってきたゴミがまとわりつく。


それくらい風が強くて寒い昇降口。


……早くしないと久保先輩も迷惑だよね。



「もしかしてさ、新田さんて蒼が好きなの?」


「へっ……!?」



なんて切り出そうか気を揉んでいると、そんな爆弾を落とされて声が裏返った。



「ど、どうしてそれっ……」



わっ!

なに言ってんのあたし。


それじゃ認めちゃったようなものじゃん!


慌てて口を押えてあたふたすると、



「ははっ。だって、顔に書いてあるもん」



イタズラっぽく言われ、今度は両手で頬を抑える。


蒼に大切な人がいると知っている久保先輩にそれを知られるのはすごく気まずいよ……。