それはきっと、君に恋をする奇跡。



ふふふっ。

なんかカワイイ。


それでもまだ蒼は抵抗する。



「そうだ、ワードで打ってくるからそれでいいっすか?右はそんなに使い慣れてないから文字書くの大変で」


「それは認めん。ちゃんと原稿用紙に書いてくるように」


「えーーーーーー」


「特別にあと3日やる。ちゃんと出さないと単位をやらないからな」


「……はーい」



ゲッソリした蒼の顔に、また教室は笑いに包まれていた。



わぁ……鬼担任。

ちょっとくらい蒼の事情を考慮してあげてもいいのに。


チラリと横目で蒼を見ると、ほんとに参ったような顔をしていた。


……両利きだとしても、右じゃ書きにくそうなのはあたしがよく知ってる。

それで論文なんてつらいよね……?



「……大丈夫?」



想いが声に乗っていた。

ごく自然に。