それはきっと、君に恋をする奇跡。



あたしの心臓の音がようやく静かになると、同じように隣も静かになっていて。


チラッと蒼を見ると、スマホを手に取っていた。



また激写でもするつもり……?


と思ったあたしの予想は外れて。




「……」



さっきまでとは違って、すごく真剣な表情で画面に目を落としている。



写真を撮られたかったわけじゃないけど。


ほんの少し淋しさを感じた。



もう、蒼があたしを見ていないことに。


蒼の興味があたしから逸れたことに……。



そんな想いの芽生えに戸惑いながらも。



蒼……どうしたんだろう。


声を掛けるのもためらってしまう程に、その目は真剣だった。