それはきっと、君に恋をする奇跡。



恋と友情どっちが大切なのなんて野暮なことは言わないよ。


ひとりのときは屋上で食べるって決めてるもん。



「あはは、新田さんて面白いね」


「は、ははっ。ありがとうございます」



褒められてるかわからないけど、とりあえずお礼を言う。


ここで軽く"陽菜ちゃん"とか呼ばないところで、あたしの中での久保先輩はもう120点。


水瀬くんならすぐに名前に変換しちゃってるはず。


あ。


さっきからあたし、水瀬くんとばっかり比べてるな……。



「あれっ?蒼っ!?」



と、突然その名前を久保先輩が叫んで。



「へっ!?」



なんで水瀬くん!?


心の声を読まれたっ!?



「マジで蒼じゃん!どーしたんだよっ!」



……そんなわけなくて。


久保先輩の視線は違うところに向けられていた。