「だって……」



自分の人気、もっと自覚してよ。


水瀬くんって無自覚イケメン?


だとしたら厄介だなあ。



「あの子たちだったら喜んで貼ってくれると思うんだけどなあ」


水瀬くんが目を向けたのは、いつも一緒にいる女の子たち。



ちがう!


この人、自分がカッコイイって自覚してる!


もっと厄介かも。



「だったら今度はあの子たちと撮ればいいじゃん……」



そうボソッと言い放ったあと。


なぜかちょっとモヤモヤした気持ちになった。




それからだんだんと。


あたしと水瀬くんの間には、少しづつだけど会話が生まれるようになって行った。



朝の何気ない挨拶だったり。


授業が始まる前に、課題を確認し合ったり。