「そのかわり……」



ふいにかーくんの手が私の頭に乗る。



「俺が買ってくるからお前は戻ってろ」



「…えっ?」



その言葉にきょとんとする私。



あれ……?


でも今ダメって…。



「お前が行くと色々まずいから、俺が買ってきてやるよ。仕方ねぇな。

いいか?絶対言うなよ。怒られるの俺なんだからな」



「かーくん…」



…ウソ。買ってきてくれるんだ。



「わーっ!ありがとうっ!大好き!」



「おわっ!やめろ…!」



嬉しさのあまりかーくんに思いきり抱きついたら、かーくんは後ろに倒れそうになってた。



でもやっぱり、優しい。


口うるさい時もあるけど、なんだかんだ私の気持ちをいつも考えてくれるんだ。



「…っ、わかったから、早く戻れよ。

マチコ先生にキレられんぞ」



「ふふ、はぁーい」