「せっかくのぼったばっかりなのに~。

あっ、かーくんもこっちおいでよ!

たかくて眺めがいいよ~」



「バカ!なにいってんだよ!

いいから早くおりて…」



「わかったよー。

じゃあ今とびおりるからまってて。

行くよ?10,9,8,7,6,5...」



「うわっ!おい!まて!」



「1、ゼロ!」



――ドサッ!!



かーくんが止めるのも聞かずに私が勢いよく飛び降りたら、なぜかその真下には彼が立っていて。


しかも受け止めるかのように両手を大きく広げていたもんだから、私はそこに自分も手を広げて飛び込んだ。


そのままかーくんに抱き付こうと思ったんだ。



…でも、無理だった。