「ほら、着替えたらすぐベッドに横になっていてください。

今日はもう、勉強もピアノもお休みすると言っておきましたから」



「ありがとう紫苑」



「体が一番ですよ。ゆっくり休んでくださいね」



学校から帰ると、紫苑が私をすぐに部屋へ連れて行って寝かせてくれた。



なぜなら私が今日、体育の授業中に貧血で倒れてしまったから。



マチコ先生の家庭教師も、ピアノのレッスンも、全部キャンセル。


久々に放課後ゆっくり休める。



だけど、休むつもりはまったくない。