【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜


「もうだめっ…。どうしよう。

私やっぱり、かーくんがいないとだめなの。

ぽっかり心に穴が開いたみたいに、なにも楽しくなくて。

辛くてたまらないの…っ」



「梨々香…」



「もうこんな毎日いやっ…。耐えられない…。

やだよっ……」



嗚咽で息ができなくなりそうなほど。


こんなに泣いたのは、子供のころ以来なんじゃないかってくらいに泣いてしまった。



レミは泣き続ける私を何も言わずに見守ってくれて。


だけどふいに、よしよしと頭を撫でられた。



「…そっか。

梨々香にとってやっぱり、神楽くんは必要不可欠な存在なんだね」



そう言われて本当にそうだったんだなって思う。



「…っ、うんっ…」



「今の梨々香を見てたらすごくわかるよ。

でもきっとこれは、神楽くんと梨々香が幼なじみだからとか、ずっと一緒にいたからとか、それだけじゃないよね。たぶん」



「えっ?」