目を覚ましたら病院だった。


医師の診察と手当を終えた私は、駆けつけたパパとママと、そしてかーくんと病室にいた。


幸い傷はそこまで深くなくて、出血もひどくはなかったらしく、そのまま家に帰っても大丈夫とのことで。


犯人はあのあと、かーくんが再び取り押さえてくれて、無事逮捕されたみたいだし、警察からの詳しい事情聴取もパパの訴えでまた後日ということになり、とりあえずは一件落着となった…はずだった。


けど……



「先生、やはり傷跡が残るんですか」



パパが険しい顔で、医師に問いかける。



「…そうですねぇ、完全には消えないかもしれませんね。

目立たなくなるとは思いますが」



「…っ!じゃあ、娘は一生…っ」



「あなた、落ち着いて…!」



ママがなだめるのも聞かず、パパは椅子から立ち上がる。


そして、そばに立っていたかーくんの胸ぐらをグイッと掴んだ。



「神楽ぁっ!!」



「やだっ!パパやめてっ!」