やっぱりそのこと気にしてたんだ。
「なんで昨日はいきなり怒ってたわけ?
俺、なんかしたっけ?」
それを聞かれてしまうとやっぱり困る。
だから、ついごまかしてしまった。
「い、いや…なにも…。
なんでもないよ」
言えないよ…。
「ウソつけ」
だけど、すかさず逃げるなと言わんばかりに、かーくんは私の手をぎゅっと握りしめ、引き寄せる。
「言えよ」
「…っ」
かーくんのまっすぐな視線が突き刺さる。
握られた手がだんだんと汗ばんでくる。
やっぱりもう、これは、正直に言うしかないのかな…。
そう思った私は次の瞬間、ポロッと本音を吐き出してしまった。
「だ、だって、かーくんが……アップルパイもらうから……」
語尾がだんだん小さくなる。
だけど、彼にはちゃんと聞き取れたらしく、即座に反応が返ってきた。
「え、アップルパイ?」



