【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜


下駄箱の前まで来ると、ぞろぞろと執事科の生徒たちが靴を履き替えて出て来るところだった。


さっそくカイの姿を見つけ駆け寄っていくレミ。



「あっ、カイみーっけ!」



そして、かーくんもまた、すぐ後ろから歩いて来る。


だけど、その姿は一人じゃない。誰かと話してる。



それを見た途端、私は心臓がドクンと嫌な音をたてるのがわかった。



……ウソ。小雪ちゃん。



かーくんと彼女は仲よさげに並んで歩いてる。


二人がこうして会話をしているのを見たのは、これが初めて。


私はあの噂は本当だったんだって、本当に二人は仲がいいんだって、そう思ったらまた胸が苦しくなった。



「あっそうだ。神楽これ…」



ふいに、靴を履き替えたところで立ち止まる小雪ちゃん。


そしてカバンの中からラッピング袋を取り出すと、かーくんに手渡した。



「よかったら食べて!」



かーくんは不思議そうな顔をしながらも、それを受け取る。



「なにこれ?」



「アップルパイだよ!今日の調理実習で作ったの」