夢の終わりで、君に会いたい。

「まず苗字で呼ぶのはやめてくれ」


「……え?」


「俺はこの苗字が嫌いだから」


「あ、はい」


同級生なのに丁寧に返事しながら固まる私に雅紀は鼻から吸った息を吐きだした。


「それにあんた、いつもそうやって笑ってるわけ?」


「……え?」


フッと顔をそらせて横顔になった武藤、いや、雅紀が目だけ私に向けて言う。


「愛想笑いで乗り切るバカって、ほんとラクでいいよな」


そう小さく言うと、さっさと歩いていってしまう。





その背中を見送りながら、さっき押しこめた感情がグツグツと沸騰するのを感じていた。