夢の終わりで、君に会いたい。

シャツの間から、首もとにチェーンのようなものが見えている。

ネックレスか何かをつけているのかも……。


ひょっとして不良っていうやつ?


そこまで考えて、ようやく現状を理解する余裕ができた。

そっか、彼が私の手を引っぱってくれたから、階段から落ちずに済んだんだ。

手を引き寄せられた私の体は彼にぶつかってから床へ倒れた、ってことか。

現状を理解できた私は彼のまっすぐな視線にあらためて困惑した。

まるで、怒っているみたい。


ああ、そうか。


助けてもらったんだからお礼を言わないといけない。

初対面だし、愛想よくお礼を言わなくちゃ。


「あ、あの」


そう口にしながら顔に笑顔をなんとか作った途端、目の前の彼がスウッと息を吸う音が聞こえた。


あれ? やっぱりこれ夢でも同じシーンが……。


「お前さ、バカ?」


「……え?」


今、なんて言ったの?