「一回の拷問の時間は、二十分だ。

あんまり長すぎると、先攻が不利だからな。

まぁ、その辺はオレもちゃんと考えてる」




「グダグダ言ってんじゃねぇよ!」




オレは、不安と恐怖から虚勢を張った。




「たかが二十分、『参りました』って言わなければいいだけの話だろ!

そんな簡単なゲームにオレが負けるわけねぇだろ!」




「いいのかよ、高木。

そんなこと言ってると、拷問がきつくなるかもしれねぇぜ」




「そんなの、知ったことかよ!

どうせ、手加減するつもりなんてねぇんだろ!」




「まぁ、高木の言うとおりだけどよ。

オレたちは善人じゃねぇからな」




藤城はそう言うと、オレの顔に自分の顔を近づけて、ニヤリと笑った。