オレの背中には、包丁が突き刺さっていた。




そして流れ落ちるオレの血が、アスファルトを赤く染めていく。




オレはめまいがして、その場に膝をつき、脱力してアスファルトに倒れ込んだ。




「圭介!」




美由紀がオレの名前を呼んでいた。




オレはその言葉に答えることもできずに、力なく目を閉じた。




「圭介、自分だけ幸せになろうなんて、ズルイよ」




そう言った美憂の声は、心なしか弾んでいた。




「圭介、地獄に落ちるときは一緒だよ。

抜け駆けは許さない!」