オレは自分たちの幸せを守るために、大和田と遥香の不幸を心から願うしかなかった。




あいつら二人は、赤の他人だから、
あいつらの不幸なんて、時間が過ぎれば、きっとオレは忘れるに違いないから……。




なぁ、美憂。

オレたちがこの地獄を抜け出せたら、オレたちは自分の未来を大切にして生きていこう。




未来を大切にすれば、きっと幸せが待っていると、オレは思う。




オレと美憂の未来。




オレはそんな心地よい言葉を頭に浮かべながら、監視部屋の中に入っていった。