オレの親父はチンピラヤクザだ。




バカな親父は、毎日、酒を飲んで、借金ばかり作ってくるもんだから、
年を食っても、みんなからバカにされて、ずっとチンピラのままだった。




多額の借金を抱えている親父は、親戚中から白い目で見られ、
誰にも相手をされなかった。




親父はガキの頃のオレの目から見ても、本当にクズだ。




世の中の敗北者を絵に描いたようなすさんだ男で、夢や希望なんてものは、少しも持ち合わせてはいない。




オレはそんな親父を嫌っていたが、不幸なことに、オレはそんな親父の息子だった。




ガキは親を選べない。




そんな普遍の真実が、オレの毎日の生活に暗い影を落としていた。




オレは生まれながらにして、不幸なガキだった。




オレは今でもそのことを心から恨みに思っている。