次の瞬間、オレは暗闇の空間の中に、一人でポツンと立っていた。




何でオレがこんな場所に立っているかなんて、わからない。




オレはこんな暗い場所に一人でいることが不安になって、辺りをキョロキョロと見回した。




すると、オレの目の前に、大人の男女が現れて、オレに声をかけてきた。




「圭介……」

「圭介!」




暗闇の中で、顔は見えなかったけど、直感的にこの人がオレの両親だって、オレは思った。




オレを捨てていなくなった無責任な大人たち。




必要とされていないなら、なぜ、オレは生まれてきたのだろう。




二人の男女は、ゆっくりとオレに近づいてきていた。




オレはそんな二人の存在が汚らわしくて、声を上げて叫んでいた。




「来るんじゃねぇよ!

何で今さら、現れるんだ。

オレはお前らが憎いんだ!

お前らなんて、二人そろって、死んじまえ!」




オレがそう叫んだとき、誰かがオレの頬を叩いた。




オレはその痛みで、夢から覚めて、目を開けた。