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みんなでそろっての食卓は、いままでで一番賑やかなものになった。


伶香が丹精込めて作ってくれたステーキを、男性陣はペロリと平らげてしまった。


あたしも頑張って食べたのだけれど、さすがに半分くらい残すことになってしまった。


「ふー! もうお腹一杯!」


そう言う伶香のお皿にも、まだまだステーキが残っている。


「サンキュな、伶香」


弘明が満足そうな表情でそう言った。


「ううん。あたしがこの建物の中でできるのって、このくらいだから」


そう言いながらも伶香は嬉しそうだ。


「じゃぁ、そろそろ行くか」


そう言ったのは健だった。


その言葉にみんなの空気が変わる。


和やかだった雰囲気は一瞬にして張りつめる。


「1人10分。まずは誰が入る?」


弘明にそう言われて、あたしたちは目を見交わせた。


そう言えば部屋に入る順番までは決めていなかった。