こうして、山下くんを教室に連れ戻す
ことに成功した私。
ばかって言われたけど、
気にしない気にしない。
残ってくれる気になってよかったー。
山下くんは席につくなり、
机に顔を伏せた。
そして
ものの数秒で、スー、スーと
気持ちよさそうな寝息を立て始める。
あ、本当に寝るんだ。
なんで、顔こっち向けて寝るの……
ていうか、肌きれい……
改めて山下くんの顔をまじまじと見ると、本当に整った顔をしている。
鼻筋通ってるし、
首から肩にかけてのラインもきれいだし……
それと、左耳にだけ付けられた
赤いピアス。
校則違反だけど、これもすごくきれい。
だから…ちょっと落ち着かない。
見とれちゃう。
単語書くのに、集中できないくらい。



