山下くんがテキトーすぎて。




慌てて周りを見ると、
皆こっちを見ていて……



「ヒュ〜!大倉クンかっこいい〜」


「イケメン〜!」




そんな声を上げながら、男子の何人が席を立って近寄ってくる。



えっ?待って。
今、授業中じゃないの…?



教卓の方に視線を移すけど、
先生はいない。



もしかして……



その後ろの黒板の文字を見て、ようやく納得した。




「運が良かったね遠山さん。今日先生、出張だってさ」




そう言って笑いながら、大倉くんが私の手をとって立たせてくれた。




ちょっと、ドキってした。


や、優しいよ大倉くん……




「ありがとう」




ちゃんとお礼を言おうと思ったのに、うまく顔を見れない。




「いえいえ。俺の席、ドアのすぐ手前だからさ。助けられてよかった」



さらっと、こういうこと言えちゃうんだよなぁ……大倉くん。