「……山下と付き合ってんの?」
唐突な質問に私は慌てる。
「いや!違うよ!最近勉強教えてもらってるから、お、お礼っていうか…!」
我ながら見事なテンパり具合だ。
てか、お礼ってなんだよお礼って!
ただ下僕扱いされてるだけだよ私!
「ふーん、そうなんだ。
山下って勉強教えるのうまい?」
「う、うん。わかりやすいよ!」
「でもあいつ、意地悪でしょ?」
大倉くんはニコニコと表情を変えずに
訊いてくる。
「俺だったら優しく教えてあげるよ?」
「えっ……?」
戸惑っていると、大倉くんは私の頭にポン、と手をのせてきた。
「実は俺、遠山さんのことずっと可愛いって思ってたんだよね」
「は、はあ……」
って、えええええ!?
今、この人なんて言った!?
「ねえ、俺と付き合わない?」
「………えーと、あの…?」
待ってください待ってください。
状況が読み込めません。



