「ねえ、山下くん」
「ん。どした?」
「言うこと無制限にきくっていうのは
やっぱりどうかと思うんだ」
「ふーん。それで?」
「3つにしよう。
絶対なんでもきくから、3つまで!」
私の提案に山下くんは少し考えるように首を傾げ、唸った。
やっぱりだめかなーと
私は心の中で落胆しかける。
だけど数秒後、山下くんは
清々しいほどの笑顔を私に向けた。
「わかった。いーよ」
「ほんと!?やったあ!!」
「ほんとに何でもやるの?」
「うん!私にできることだったら!」
「その言葉、忘れないでね」
「うん!!」
やったー!これで永久的パシリには
ならなくて済む!!
私はルンルン気分で教室を出た。
この後、激しく後悔することも
知らずに……



