「……遠山」
「……ハイ」
「制裁を加えてやろうか」
「……いやです。だから山下くん、
私に勉強を教えてください」
私は深々と頭を下げた。
「……いーよ」
「本当ですか…!」
「うん。
ばかすぎて可哀想で仕方ないから」
「………」
相変わらず口悪いけど……
これで追試はきっと大丈夫だ!!
……なんて、喜んでるのもつかの間。
私は突然腕を掴まれ、
ぐいっと引き寄せられた。
柑橘系の、甘い
山下くんの匂い。
「あの……山下くん?」
「勉強教える代わりに、俺の言うことなんでも聞けよ?」
………なぜ、
いきなり俺様口調なんですか。
キャラ、ブレてませんか。
そう突っ込みたいのに、
ドキドキして……
心臓が破裂しそうで……
「……っわかった!
わかったからもう離して…っ!!」
ああ、どうして私、
こんなに余裕ないんだろう……。



