屋上にて。



「ところで俺、愛音ちゃんを女として見てないって言った覚えなんかないんだけど」



私の太ももの上に遠慮なく頭をのせた山下くんは

開口一番にそう言った。




「言ったよ!私聞いたもん!!」


「はぁ?いつ、どこで」


「……けっこう前、だ、男子トイレの前で」


「………」


「………」



目をつむった山下くん。


ちょっとお!?まさかもう寝たの!?



「山下くん、」


「思い出した」


「んえ」


「同じクラスのやつに、遠山のこと好きなんだろ?的な感じで聞かれた覚えがある」


「そう!それだよ!!」



やっぱり聞き間違えなんかじゃなかったんだね!?