……噓。


夢かな?夢見る私?


信じられない思いで見上げれば

自然に絡んだ視線に卒倒しそうになる。




山下くんのこんな顔は、やっぱり私の"理性"を失わせるんだと思った。




「……すき。山下くんがだいすき」


「……うん。ありがと」


「違う、ほんとにだいすき」


「うん」


「だから、ほんとに私は、山下くんがだいすきです……」



「………」



伝われ、と涙目になりながら揺れる瞳を見つめた。



「……愛音ちゃん……?」



山下くんが戸惑った顔をした。




「その顔……俺本気にするからやめて」