山下くんがテキトーすぎて。




仕方なく一歩近づく。

まだ、もっと、というような目で見られてドキドキしながらもう一歩──




「うひゃあっ!?」



腕を引かれた。ものすごい力で。

私の体はそのままバランスを崩して、




「……捕まえた」



ニヤリと笑う山下くんの胸の中へ……。


ありえないほど近い山下くんとの距離。


少し顔を上げれば、唇が触れてしまいそう。



恥ずかしさで自然に涙がにじんてきた。




「人のスマホ覗いた上に一人で男が寝てるベッドに来るなんて、ほんと、悪い子」


「……っ」


「悪い子には制裁を、だよね」



出た……!セイサイ!!

懐かしい響き……じゃなくて!!

きっと痛いやつだ……。





「ううっ、ごめんなさい……許してぇ……」




瞬間、ガバッと体を引き離された。

んえっ!?今度は何!?




「だから、そーいうカオやめて」


「……へ?」


「ほんとに、理性飛ぶから……」