上がってしまった肩をゆっくりと下ろしながら、高鳴る胸にまた右手を重ねて息を吐く。
落ち着け、と必死に言い聞かせた。
「……起きてたの?」
背を向けたままの状態で問いかける。
「……ぼんやりと」
「スマホ鳴ってたのは……?」
「気づいてた」
「なんで出なかったの?」
「俺、基本電話には出はないんだ」
「……私が入ってきたのは、」
「一瞬で気づいたよ」
……だめ、ドキドキするな。
わざとだ、わざと。
山下くんはまた、私の反応を楽しんでる。
「すぐ、愛音ちゃんだってわかった」
背を向けてるから表情はわからないけど、意地悪な笑顔が目に浮かぶ。
「俺のスマホ覗いたでしょ」
……うっ。
「……悪い子」
「ご、ごめんなさぃ……」



