「ほんとに、ほんとに大丈夫なの?」
「うん。ほんとだよ」
穏やかに私に笑いかけながら、藤本くんは山下くんの首の裏に腕を回した。
「でも、最近は安定してたはずなんだけどねぇ……」
ほっとしたのもつかの間、ぼそりと呟かれたその言葉に再び不安がかけめぐる。
最近は安定してた? それは……何が?
どういう意味……?
「藤本くん──」
「うわっ、やっぱ重いわコイツ!」
山下くんの上半身を起こした藤本くんは少し移動させて壁に寄りかからせたあと、一旦手を放した。
「遠山さん、ごめん。ちょっと離れてて?」
「え、あ、わかった……」
返事をした矢先、藤本くんは
「ちょっと手荒だけど許してねッ!」
振り上げた足を勢いよく落とした。
───山下くんの、肩めがけて。



