「なに、俺の笑顔はいつも不純なの?」



身長が180センチ近くあるだろう山下くんは、私よりもだいぶ高い位置から目を細めて楽しそうに訊ねてくる。




「不純ってゆーかね、黒い笑顔ってゆーかね……とにかく山下くんの笑顔は危険そう」



真面目に答えた私に対し、ぶはっと吹き出すと、今度はお腹を抱えて笑い出した。



んえ!?なんで!?
そんなに変なこと言ってない!!

ていうか!やっぱり今日の山下くん変だよ?!



今日どんだけ機嫌いいの!?




「山下くん、どうしたの今日……」


「……どうしたのって?」


「なんか、気持ち悪いよ」


「は?」