山下くんがテキトーすぎて。




「あ、じゃあハーフボックスのLサイズください」



思いついたようにそう言って優しく笑いながら、「どっちの味も入ってるやつ」って耳打ちされる。



耳が熱くなって1人ででぽーっとしていたら、いつの間にか大倉くんはおっきいポップコーン容器を抱えていた。




「ふたりで食べれるサイズにした。
じゃ、そろそろ行こっか」


「うん!あっ!お金……!」


「いーよ。こんくらい奢らせて?」



はにかんだような笑顔。

ほんと、王子様だ。

こんな笑顔見せられたら私……。



胸に、そっと手を当ててみる。


トクン、トクンと静かに、でもあったかく脈打つのが、わかった……。