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「ねえ、山下くん!
これって理不尽だよね!?」
すっかり暗くなった通学路を
山下くんと歩いてる私。
山下くんと帰るのとか初めて……
とか、ほんとに今はどうでもよくて。
「一生懸命単語やってた私が
ばかみたいじゃん!!」
「だって遠山ばかじゃん」
「5回目!!」
「は?なにが」
「私に今日ばかって言った回数!」
そう言って睨むと、山下くんは
おもしろそうに笑う。
「じゃー俺みたいに、
頭良くなればいいじゃん」
「えっ!そんなことできるの!?」
「無理だろうね、お前には。
ばかの頭は治んないよ」
「ううっ、ひどいよ山下くん……」
私はちょっとだけ
落ち込んだふりをする。



