──ともだちになりたい。



「と、友達」


私が口にすると、顔を真っ赤にした大倉くんが今度は首を縦に振った。



こんな大倉くんを、私は今まで見たことがなくて。



爽やかイケメンを決して崩さない人だったから。



それに、いつも女の子に囲まれてて

転びそうになったときは助けてくれたりとか、

勉強見てくれたりとか


王子様みたいな人。


そんな人に熱っぽい目で
こんなにもまっすぐ見つめられると……




「うん。
私も大倉くんのこと……知りたい」





私まで熱か上がってきて、大倉くんのこと以外、何も考えられないの──。