ドクンと心臓が揺れ動く。
ついさっきまでの爽やかなニコニコ笑顔は綺麗に消え去っていた。
目の前にあるのは、真剣で、でもどこか憂いを帯びた瞳。
大倉くんの瞳に捉えられたまま、私は催眠術にでもかかったかのように動けなくなる。
「遠山さんけっこう鈍感みたいだからストレートに言わせてもらうけど、好きだよ。ずっと前から、俺は遠山さんのこと見てた」
「……え、と、あ…」
動揺しすぎだ、私、
しっかりしろ…!!
なんて、頭では突っ込めるけど、頭が混乱して、言葉なんて出てこない。
そんな何も言わない私を見て、大倉くんは慌てたように首をブンブン振った。
「や、あのさ!いきなりごめん!早まって付き合おうとか言ったけど、まだいいから」
「………」
「少しずつでいいから俺を、見て欲しいんだけど……」
「………」
「えと、つまり…
遠山さんと、友達、になりたい」



