不安を煽られながら、俯いて山下くんと笹川さん、の2人の足元を見つめる。
すると、
「じゃーね、遠山。また明日」
なんて声が上から降ってきて。
見上げると、少し気だるげにカバンを肩にかけた山下くんと視線がぶつかった。
「……えっ、あ、うん…またね」
どぎまぎしてちゃんと答えられないでいると、山下くんは首を傾げながら顔を覗き込んでくる。
「どーしたの、急に元気ないじゃん」
「……や、超元気だし」
ううっ、顔、まともに見れない。
距離が、近いんだってば!!!
「もしかしてまだ体調悪いとか?」
「ぜ、全然!元気だよ!!そんなことより、デート楽しんでね!!ほら、かんな!クレープ行こ!!!」
無理やり会話を終わらせてかんなの腕を引き、逃げるように教室を出た。



