そんなとき、
ガラッと教室のドアが開いて
「山下くん、一緒に帰ろっ!」
可愛い女の子
──笹川さんが顔をのぞかせた。
笹川さんを視界に捉えたとたん、
私の心臓はドン、と重い音を立てた。
……そう、だった。
付き合ってるんだ、この2人は。
笹川さんが入ってきたことで、教室内が次第にざわざわとうるさくなり始める。
「やべぇ、笹川さん超かわえぇ!」
「は、山下と付き合ってんの?
まじで?!」
「悔しいけどまぁ、お似合いっつーか。美男美女だな」
そんな会話が耳に入ってくる。
にこにこと笑いながらこちらに歩いてくる笹川さんを
私はただぼんやりと見ていた。
髪、サラサラで綺麗だなぁとか。
笑った時のえくぼが
なんとも可愛いなぁとか。
そんなことを考えながら。



