すると山下くんは、
「うん、そーだね。遠山、行こ」
と言って、再び私の腕を掴んだ。
グイグイと引っ張られながらも大倉くんを振り返ろうと試みるけど、
「朝から何してくれてんの、ほんと」
その低い声に固まってしまう。
「何って…
ただ大倉くんと話してただけだよ」
「………」
何を怒ってるの?
別に、山下くんの悪口言ってたわけでもないし……
んん? ちょっと待って。
山下くん、
いつからそばにいたんだろう?
気配なかったけど、まさか……
「ねぇ、私たちの話聞いてた…?」
恐る恐る、聞いてみる。
少し間を開けて返ってきたのは、
「チッ」という鋭い舌打ち。
そしてそのまま、
また無言で歩き始めた。
えっ、ちょっと……
舌打ちじゃ、
どっちかわかんないんだけど!?
聞いてたの!?
聞いてなかったの!?
なんとか言ってよ!!



