夜が来て、あたしは昨日と同じように教室に布団を引いて横になっていた。


明日ですべての除霊が終る。


そう思うとなかなか寝付けなくて、何度も何度も寝返りをうった。


「眠れないのか?」


暗闇の中から唯人の声が聞こえて来る。


「あ、ごめん。起こしちゃった?」


「いや、俺も起きてたから」


そう言って、唯人が近づいてくる。


気配が近くで止まったのであたしは上半身を起こした。


唯人があたしの枕元から見下ろすように立っている。


規則正しい寝息が聞こえて来るのは和のものだ。


「少し、外を歩こう」


唯人にそう言われて、あたしは素直に頷いた。


このまま起きていても意味がない。


少し体を動かせば気持ちがスッキリして眠れるかもしれなかった。