梅雨が明けたばかりの夏の埠頭に、日射しが容赦なく照り付けていた。
海面が眩しいほどに日射しを反射している。
一か月なんてあっという間だった。
なんとか時間を合わせて二人でいられるようにしたけど、それでも数回しか会えなかった。
「旅行に行けたらいいね」なんて言ってたけど、結局行けなかった。
「戻ってきたら旅行に行こうな」そう言ってくれたことが嬉しかった。
旅行の約束が嬉しいと言うより、未来を語ってくれたことが嬉しかった。
大きな自衛艦が停まっている埠頭には、見送りの人たちが大勢いた。
私も一人その中に混じって待っていると、小さい子が足元に寄ってきた。
くりくりとした丸い目で、私を見上げている。
「おはよう」とにっこり微笑みかけると照れくさそうに隣にいた母親の後ろに隠れた。
「こら、ちゃんとご挨拶しなさい」
優しそうなお母さんに怒られてもまだ母親の後ろから出てこない。
「いいんですよ」
「ごめんね」
「いえ」
「ついに今日が来ちゃったね」
海面が眩しいほどに日射しを反射している。
一か月なんてあっという間だった。
なんとか時間を合わせて二人でいられるようにしたけど、それでも数回しか会えなかった。
「旅行に行けたらいいね」なんて言ってたけど、結局行けなかった。
「戻ってきたら旅行に行こうな」そう言ってくれたことが嬉しかった。
旅行の約束が嬉しいと言うより、未来を語ってくれたことが嬉しかった。
大きな自衛艦が停まっている埠頭には、見送りの人たちが大勢いた。
私も一人その中に混じって待っていると、小さい子が足元に寄ってきた。
くりくりとした丸い目で、私を見上げている。
「おはよう」とにっこり微笑みかけると照れくさそうに隣にいた母親の後ろに隠れた。
「こら、ちゃんとご挨拶しなさい」
優しそうなお母さんに怒られてもまだ母親の後ろから出てこない。
「いいんですよ」
「ごめんね」
「いえ」
「ついに今日が来ちゃったね」