そんな重い気持ちをかかえたまま、一般公開の日がやってきてしまった。

気が重いのは昨日の夜、

『待ち合わせの時間に埠頭に行きます。予定通り私も含め4名で参加します』

業務連絡的なメールを送信したけど、返事はなかったから。


「おっはよー」

朝からテンションMAXの真理子先生と、

「真理子。あんたその格好やり過ぎじゃない?」

朝から妖艶な大橋みか先生と、

「みか先生もたいして変わらないですよ」

朝から妖精チックな、みか先生の後輩の典子先生と、

4人掛けの電車の座席を占領して、一般公開が行われる自衛隊の基地まで向かう。

3人はキラキラしていて眩しいのに。


「奈々のことは気にしないでね。彼とケンカ中だから」

私の暗い雰囲気をいち早く感じた真理子先生が初めにフォローを入れる。

その真理子先生は、上半身がタンクトップとシースルーのTシャツを着ている。

どう考えても寒いだろ、って思うのに、本人はニコニコしていて……おそらく胸のデカさを強調したいらしい。