「えっ、アーディ!」


しかしアーディはリルの呼びかけに応えることはなく、天幕の中に入って行ってしまった。

呆然とするリルに「あいつらのことは放っておけ」とシオンは言う。


「メアのことはアーディに任せておけば問題ない」


そう言うとスタスタと天幕に背を向けて歩き出す。


「え、シオン!待って!」


リルは慌ててシオンを追いかけた。