あなたに贈るホラー短編小説

僕が握るジャックナイフに、

重くズシリと伝わる

衝撃があった。






僕の耳には、

白鳥ミナミの悲鳴が聞こえ、

ジャックナイフを

握る僕の手には、

生暖かい液体が、

したたり落ちる感触があった。




下を向いていた僕が顔を上げ、

白鳥ミナミを見つめたとき、

白鳥ミナミの顔は苦痛で歪み、

彼女の白いブラウスは

血で赤く染まっていた。




〈 やった。

僕はやったんだ。




僕は白鳥ミナミの時間を

止めたんだ。




リアルにファンタジーを

やり遂げたんだ。




ミナミさん、これでアナタは、

夢の国に行けますよ。




アナタはきっと、

妖精になれるから…… 〉






僕が白鳥ミナミの胸から

ジャックナイフを引き抜くと、

白鳥ミナミは

アスファルトの上に、

頭からバタリと倒れ落ちた。