僕は国家犯罪撲滅東京支庁、勤務一年目、村田信次。




僕は大学を卒業してすぐに、国家犯罪撲滅東京支庁に勤めるようになった。




社会人になって働き始めたからには、僕だって出世がしたい。




あの池下管理官みたいに……。




池下管理官は、仕事の鬼だと、職場の先輩たちから僕は聞いている。




笑わず、遊ばず、孤独な男。




そんな評判が職場で流れる中、僕は池下管理官のもう一つの顔を知っていた。




池下管理官が世の中のたくさんの人たちから、憎まれていることを……。