僕が世の中で一番、嫌い、憎み、蔑むものは、僕の父、池下遊人だった。




父はいつも僕のすべてを否定した。




僕はそんな父を憎み、恨んで生きてきた。




将来、僕は、父とは真逆の人間になりたい。




あの人は、父親ではあるけれど、人間のクズなんだ。




僕はあの人の存在を遠ざけたい。




僕はあの人を見ていると、自分の存在に絶望を感じてしまう。




そんなとき、僕は自分に言い聞かせた。




僕は絶対に父のような人にはならない。